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ヒッチコック/ナチスとの闘い [映画]

愛娘の存在を否定されて混乱し疑心暗鬼に陥った母親が 曇りガラスに書かれた
ハート形を見て自身の正義を確信、娘の奪還を心に誓う場面。
あれは、ヒッチコック「The Lady Vanishes」 へのオマージュです。
(「FLIGHTPLAN」公開時のジョディ・フォスター談話)

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第1章    「フライトプラン」の秘密

「フライトプラン」
フライト中の旅客機内で こつ然と消えた幼い娘を取り戻すため、航空機設計士の母親が必死の戦いを挑むサスペンスアクション。 “演技派” で鳴るジョディ・フォスターが 「パニックルーム」に続き、見えない敵から我が子を守る孤立無援の母親を見事に演じ切る。 400人もの乗客 ・乗務員を敵に回しながら、強烈な母性愛と旅客機の最新知識を武器に、見えない敵にひとり立ち向かう彼女の奮闘が一番の見どころ。
厳冬のベルリン。 急死した夫の棺(ひつぎ)とともに、ニューヨーク行きの旅客機に乗り込んだひと組の母娘。くしくも この機種は、彼女自身が設計した最新鋭機だった。 が! 母親が うたた寝から覚めると、娘が機内から消えていた。母親は必死で探し回るが、娘を目撃した者はおらず、乗客名簿にも その名前がないと告げられ ガク然となる。 半狂乱の母親は、正気を疑われる中、機長に対し強硬に抗議、さらなる捜索を主張し、自ら必死の形相で機内を探しまわる。 彼女には、娘が機内にいる確証があった。 ここに来て、もはや一人として頼れる者はいないと悟った母親は、愛娘を取り戻すための壮絶な闘いを開始する。 最新鋭の巨大旅客機は今、命をかけた戦場と化した!

   

「なぜ密室である機内から 忽然と娘が消えたのか」 という謎を
めぐって、緊迫感みなぎる「フライト・プラン」の前半部。
ここでは ひとまず
サスペンスフルな雰囲気作りに成功している。
母親の必死さが 観客と一体化し、かなり盛り上がるのだ。


そう、そこまでは、まさに “ドキドキの展開” で引き込まれるもの
があるし、一瞬 母親の妄想か?と思わせるところもあるのだが、
そのあと 決定的な証拠も出てきたりして、さらに緊張が高まる。
怪しげなアラブ人、女性乗務員たちの不可解な言動、 さらに…
正体を隠して乗り込んでいるらしい覆面捜査官の存在…そして
何より、ジョディの迫真の演技で 謎は深まるばかりなのだ。
.

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今や世界的な演技派女優であるジョディは 「パニックルーム」
に続いて、“スーパーママ” を 力強く演じている。
二作に共通するのは 「女は弱い されど母は強し!」 だ。
とてもシンプルで 力強いテーマだと思う。
        

ジョデフォスター2.jpg 

その彼女は、かなり 体を鍛えているように見えた。
その鍛えぬいた肉体で、飛行機の中を所狭しと走り回るのだが、
これが実際のフライトなら他の乗客から 「あれは何のために走り
回っているんだ!」 といった苦情がバンバン来るんじゃないかと
思われるほどパワフルなんだ(^^)


多くのレビューを読むと、「娘がどこ行ったか分からない途中までは
それなりに面白かったけど、ネタが明かされてからは、急にガックリ
来ちゃったよ」 と言う人が結構いた。
ざっと見て、7割くらいの人たちがそう書いているのだからマズイ。
確かに、その種明かしで「娘の運搬」は説明できない。
「飛行機の中で あんなに走り回ってたら、なんか おっかないよ~!
少しは落ち着け!」 っていうのが、ある女性のブログにもあった(笑)
また「アラブ人に謝れ!」 というマジ批判も チラホラ見受けられた。
結構みんな厳しいね。。。。。(^^)

ジョデフォスター1.jpg

それも影響したのか、ジョディ があれほど頑張っていたのに、
興収は それほど伸びずに終わったという。
ちょっと 熱演の彼女が かわいそうにも思えた。
その演技の持つ説得力は、相変わらず凄いものがあったし、
オスカー(主演女優賞)二度というのも伊達じゃないと感じた。
しかし、脚本に 足を引っ張られた形になったね。
脚本が練られた形跡がほとんどなく 「?」と思われる出来なのだ。

もうこうなったら、どうせ彼女のワンマン映画だし、航空機に精通して
いるという設定を生かし、覆面捜査官と機長・副機長らを戦わせて
相撃ちにさせた後、操縦不能に陥った飛行機を彼女に操縦させ、
摩天楼の間をかすめるくらいにギリギリで飛ばせたり、高速道路に
着陸するようなスリリングな趣向が必要だったのかも知れないね。


    ◆  ◆  ◆


ところで・・・・・ 「フライトプラン」 を観た直後、これにそっくりの
映画があるような気がした。 が、どうしても思い出せなかった。
その後もずっと思い出せず、記憶の抽斗(ひきだし)を前にして、
ただ立ち尽くすしかなかった……って、これはカッコつけ過ぎで、
その後は ほとんど忘れていた f(^^)
 

その後、折りにふれ資料などを捜したこともあったが、どれだけ捜しても
フライトプランは●●●のリメイクだ」 などと書いたものに出会うことは
ついになかった。
しかし、それは必ず存在する・・・そう信じていた私は、最近になって
ひょんなことから その映画を発見した。
仕事上の必要から、ヒッチコックの映画を30本ほど観る必要に迫られて
いたのだが、捜していた映画はその中にあった。


それは、1938年にイギリスで作られたミステリー映画だった。
1938年というと、イギリスがドイツに宣戦布告する1年前。
私はその映画を、20年ほど前に、都内の名画座で観ていたのだ。


この
“リメイク” については、ジョディ自身もインタビューで
これを認めている。 
以下 新聞記事より抜粋。
 

人気女優、ジョディ・フォスターが来日。
「フライトプラン」は飛行中の最新鋭旅客機という密室状態の中で
繰り広げられるサスペンスアクション。
娘のために戦う母親を演じたフォスターは、「自分にも子供がいる
ので、他人事のようには感じられなかった」と語った。

滞在先のベルリンで夫が事故死し、6歳の娘ジュリアと帰国の途についた米国人女性カイル(フォスター)。機内でジュリアがいなくなって捜し回るが、誰も娘の姿を見ていないという。そして乗客名簿にも娘の名前はなかった…。

娘を守るために必死になるシングル・マザーという役は、前作「パニック・ルーム」と同様だが、「似ているけれど、あくまでも偶然」 と言う。新鋭ピーター・A・ダウリングのオリジナル脚本を読み、「振り返った瞬間に子供の姿がなく、しかもその子を救う手段が何もないという恐怖」が、実際に2人の子を持つ彼女の心をとらえた。

「経験がなければ演技できない訳ではないけれど、演じる時には自分自身の経験から何らかの影響を受けることはある」と言い、子供がへんとう手術を受けた時のことを話した。
「麻酔の前には 『ママ、助けて』 と叫び、私も心配で見ていられなかった。ところが、終わって退院する時には何も覚えておらず、『また来たい』などと言うのです。子供自身が忘れてしまうことも、親は全力で心配し苦しむ。そんな日常的な体験が、今度の映画にも反映されています。(中略)
愛娘の存在が否定され 混乱した母親が 曇った窓に娘が指で書いたハートを見る…あれは ヒッチコック 『Lady Vanishes 』へのオマージュです。主人公はその瞬間 冷静になり、誰かがウソをついていることを確信し、子供のためなら何でもやる! という決意がわき起こる・・・・私が最も気に入っている場面です」

監督は、ドイツ出身のロベルト・シュベンケ。これが米国でのデビュー作だ。
「彼は映画通、音楽通で、グルメ・シェフでもある。そして何より大衆にアピールすることの大切さも分かっている」と絶賛。監督と話し合いながら、よりリアルになるよう脚本に手を加えたが、「映画はあくまでも監督のもの。私は手助けしただけ」 と語る。製作者、監督としても評価の高いフォスター。自らの次回監督作は、三つの話が同時進行で絡む「(ソダーバーグ監督の)『トラフィック』 のような物語」だという。既に ロバート・デ・ニーロの出演が決定しており、「1年後ぐらいには撮影に入れるよう準備を進めている」 と話していた。
(読売新聞 2006年1月28日)

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/topics/20060128et01.htm


◆レビュー紹介
http://www.tcp-ip.or.jp/~iwamatsu/bbs_log06/flight_plan.html





親日家で知られた人気女優ジョディ・フォスター久々の主演作は、飛行中の旅客機を舞台にしたサスペンスドラマ。 主人公は、夫を事故で亡くしたばかりで悲しみにくれる女性。あまりのことに、少々情緒不安定気味だ。そんな彼女が夫の遺体とともに搭乗したジャンボジェットの中で、ほんのわずか目を離した隙に 幼い娘がいなくなった。慌てて探すが 姿は見えない。しかも、驚くべきことに乗務員からは「搭乗名簿に娘さんの名前はありません」 と告げられる。まわりの乗客も、誰一人、最初から娘など見ていないという。
飛行中の航空機内で娘が誘拐された?! 果たしてこれは彼女の妄想なのか、それとも仕組まれた陰謀か。どちらとも判断しきれぬまま、物語は進む。
このヒロインは、具合のいいことに、何とこの飛行機を設計した技師。つまり、何か隠せそうなスペースは全部わかる。そんなわけで、客室部分以外、天井裏や貨物室まで単独で勝手に探しまくるという、周りの人々“大迷惑な” お話である。この主人公、夫を亡くしたばかりでパニクってるとはいえ、アラブ人を見たとたんテロリスト扱いするなど、アメリカ的ゴーマニズム丸出し。ほとんどの方は、感情移入など出来ぬであろう。 こうした態度を反省する描写が、最後まで出てこない点にも あきれ果てる。
この映画を作った人たちは、このヒロインのひどい態度の数々を恥じるどころか気づいてもいないのだ。まさに面の皮推定50cm!
迷惑なのは劇中の乗客ばかりではない。ある航空会社は、この映画のデティールがあまりにひどいというので、クレームをつけた。
しかし それも当然。この映画に出てくる客室乗務員の態度のひどさといったらない。ミスディレクションのためとはいえ、そのフォローをやっていないのだから、航空会社が怒るのも当然だ。これに対し、フィクションだから許せと言うのは、これまた傲慢以外の何者でもない。ストーリーも真相も大味で、トリックの必然性という、ミステリの基本からしてまったくなっていない。おまけに説明不足で伏線不足、かつ放りっぱなし。
設定は面白いし、もっと細かいところまで気を使えば良くなる事は間違いないのに、あらゆる点で詰めが甘い。ジョディ・フォスターほどの演技派が出演する作品としては、まれにみる脚本の不出来に驚かされる一本であった。

【批評の批評】
これを書いた方は (プロの)映画評論家らしい。
であるならば、「バル急」 との関連についてもぜひ論じてほしかった。
たぶん彼は 不朽の名作 「バル急」 を観ていないのだろう。
その点は、ちょっとガッカリした。
とは言うものの、この批評で着目すべきは、製作サイドが終始発し続
けた、「映画ならなんでも許される」的傲慢さの指摘である。
「実にヤクザな映画プロデューサーがいたもんだ」と言っていいだろう。
「バル急」からの無断借用は法的には問題がないというものの、この
映画に、常に何か “味の悪さ” のようなものが付いて回るのは、この
製作者の「非社会性」から来ているのかも知れない。 (Hiji-kata)

※邦題が 頂けないので、とりあえず 「バル急」 で。

第2章   ナチスとの闘い


 

リメイクの “もとネタ” は この映画。
ヒッチコック、イギリス時代の最高傑作 と言われる映画で
原題は 「あの女(ひと)が消えた」 (邦題 「バルカン超特急」)

        


  

          1938年 イギリス
           (当時英国と敵対関係にあったため 日本公開は76年) 


【ストーリー】
欧州・バンドリカ(擬オーストリア)のアルプスを望む冬のリゾート地。
リゾートホテルに宿泊する老婦人フロイや米国の富豪令嬢アイリスなど
主要人物が紹介された後、彼女たちはロンドン行きの列車に乗り込む。
アイリスがウトウトしている間に老婦人が姿を消してしまうが、他の乗客
たちは皆、最初から老婦人など乗っていなかったと言い張る。
しかも・・・・乗り合わせた脳外科医がアイリスを診察、直前に頭を打った
後遺症である、などと診断し 強く休養を勧めるのだ。
孤立無援のアイリスを、ただひとり民謡研究の青年だけは信じてくれる。
二人が四面楚歌の列車内を捜索していくうちに、「老婦人失踪事件」の
恐るべき真相が明らかになっていく。
それは、英国の諜報活動を阻止しようとするナチスの陰謀だった。

双葉十三郎氏の著作によれば、この映画は外国映画ランキングで、
その年の “ベストワン” だそうだ。
ちなみに、1937年のベストワンはルノワールの「大いなる幻影」で、
1939年はジョン・フォードの「駅馬車」だった。



今回確認のために、「フライトプラン」を間に入れて2回観たが、
ほとんど瑕疵のない見事な出来だった。

さすがヒッチコック。芸もあれば術もある。
緩急の呼吸が見事で ムダらしいムダがない。
知と情のバランスも実にいい按配で、この手の映画に有りがちな
「情に流されたりベタベタしたり」 は全くない。
じつにカラッとしている。

そりゃまあ、そうだろう。
水分たっぷりのベタベタしたタッチなら、70年経ってなお賞味期
限を超えてないという “奇跡” など起こせるはずもないし・・・・。


サスペンスの高め方も実に抑制が利いていて、若い女性の揺れ動く
心理を展開の基調にしつつ、全登場人物が、あの伝説のラストシーン
に向かって必要十分に機能していくのである。
それでいて、登場人物各々の性格の輪郭から行動原理まで、ちゃん
と説明のつく形で描き切っているのには恐れ入った。
「フライトプラン」 と全く同じ尺(98分)で、これだけの内容を間断なく
詰め込んでなお、余裕を見せつけるように“ユーモアのサービス”まで
ついてくる。 その巨大な才能には開いた口が塞がらなかった。


また“ハーブ茶の袋” など小道具も利いているし、列車のコンパート
メントの使い方も、撮影前の絵コンテの段階から完璧に計算されて
いるのにも驚かされた(あとからだと、こんなセットは造れないのだ)。
一等と二等の客車の違いをさりげなく見せながら、音楽青年の反骨
精神を描き出すところなど、随所に繊細かつ理詰めの演出が光る。


理詰めと言えば・・・・・・音楽青年が “楽譜を読み書き出来るところ” が
ミソなのだが、そこを “ご都合主義”と感じさせないようにと、細心の注意
を払いながらギリギリで回避している。
採譜の余裕を与えない畳みかけるような展開によって、その陥穽から
きわどく逃れているのだ。(採譜すればラストが平凡になる)
そんな脚本上の工夫も勉強になるところ。   


 

    ◆  ◆  ◆   


 

しかし、私が真に圧倒されたのは、そこではなかった。
映画のテクニカルな完成度は当然称賛に値するのだが、
その前に、当時39歳の新進映画監督の強烈な“男気”に
圧倒されたのだ。彼のイギリス人としての自尊心と愛国心
の凄まじさに胸を打たれたと言ってもいい。
そういう剛直な精神が、映画からビンビン伝わってくるのだ。
それは、「悪は絶対に許さん!」という、まるで若者のような
ストレートな主張だった。



時代は 風雲急を告げていた。
「バル急」が作られた1938年は、あの「ミュンヘン会談」が行われ、
チェコスロバキアの代表抜きで、チェコの国土の一部をドイツに売り
渡す協定が、英・仏・独・伊の間で結ばれた年だ。            


◆1933/01/30   ヒトラー内閣成立 
◆1938/03/13   ドイツ、オーストリアを併合
◆1938/09/30   ミュンヘン協定(ズデーテン割譲を決定)
◆1939/03/16   チェコスロバキア解体・消滅
◆1939/03/21   ドイツ、ポーランドにダンチヒ割譲を要求 

1938年から39年にかけて、ドイツというオオカミは、周辺の弱小国
から傍若無人に食いあさっていった。
それでもイギリスは、いやイギリス国民は、自国の平和のみに固執し、
ドイツの暴虐に対して見て見ぬ振りを決めこんでいた。
「助けてくれ!」という悲鳴に対して、知らんぷりを続けたのだ。
そのことが、のちに英国に重大な危機をもたらすことになる。

 

◆次の文章は、ある歴史書の一節である。 
そこに描かれた 「弱小国の悲哀」 を読みとって頂きたい。

ヨーロッパ諸国は ヒトラーの野望を、ある時点で “戦争も辞さず” という
決意で臨めば、逆に戦争に至らずして それを小さな芽の段階でつみ取り、
結果あの大戦を防ぎ得た可能性は否定できない。
その最後のチャンスというべきが、1938年9月、すなわち開戦の
ちょうど一年前の「ミュンヘン会談」である。
この場でヒトラーは、当時チェコスロバキア領であったズデーテン
地方の割譲を、そこがドイツ人が多いからという理由で要求する。
ヒトラーは言った。
「これは私が欧州でなさねばならぬ最後の領土的要求である」
英首相チェンバレンと仏首相ダラディエは、これを信じた。いや、信じたかった。
チェンバレンは会談前からこう考えていた。
「とにかく平和だ。そのためには譲歩もやむをえない」と。
ここで考えておくべきは、妥結なったミュンヘン協定を、当時、多くの人々が
大歓迎したという事実である。
その証拠に、チェンバレンとダラディエは 「平和の調印者」 とされ、
最大級の歓迎でもって自国民に迎えられた。
ロンドン、パリ、そしてニューヨークでも、ひたすら戦争回避を喜ぶ市民が
街頭に出て踊り騒いだ。
世界じゅうに、戦争は避けられると信じる平和主義者がいかに多かったことか。
そんな中、ヒトラーの「あくまで強気の駆け引きで、ズデーテンはいただきだ」
という思惑は簡単に実現してしまったのである。

一方、当のチェコスロヴァキア代表は、会議の間じゅう別室で待たされ、
なんの発言も許されなかった。
そして、この会談の結果は英仏を通じてチェコスロヴァキア代表に有無を
言わさぬ形で押しつけられた。
それを聞いたチェコ代表は、顔を覆って号泣した。
さすがにチャーチルは、慧眼にもその危険を見抜いていた。
「小国を狼に投げ与えることによって安全が得られると信ずるのは
致命的な妄想である。 狼が肥えて巨大になってからでは、取り押さえる
のは極めて困難だ。手遅れになっても知らんぞ」と言った。
事実、歴史はチャーチルの予言どおりになった。

 

【関連サイト】
http://blog.kajika.net/?eid=313414 
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/world-war.html 
http://www3.ocn.ne.jp/~zip2000/alfred-hitchcock.htm        

 。。   

ヒッチコックの考えは、チャーチルとほぼ同じだった。
「ナチスに尻尾(しっぽ)を振って一体何になるんだ!
気休めにもならんぞ! 無惨に殺されるだけだ!」
ナポレオン並みのIQを持つこの男は、政府の弱腰が
まったく理解できなかった。
しかしそれは、この時期、少数派の意見に過ぎない。
こんな意見をおおっぴらに言おうものなら、それこそ世間から
“袋だたき” の目にあっていただろう。
そんな時代だった。

 ◆ 

しかし、ヒッチコックも並の男ではなかった。
果敢にも、その主張をアナウンスすべく、すぐ実行に移したのだ。
すべて言いたいことは映画をもって言う。その信念から「バルカン
超特急」は企画された。
この肥満男の体じゅうに 「ヒトラー何するものぞ!」 という気概が
満ちあふれていた。
彼は、あえてオーストリアという悲劇の国を 映画の舞台に選んだ。



ドイツに併合されたばかりのオーストリアでは、民衆が、助けを求める
声にならない声をあげていた。圧政に対する悲鳴だった。
ヒッチコックは世界に向かって、
「天を仰いで嘆く人がいる。その声に耳を傾けよう!」
「現実から目を反らすな! 後悔するぞ!」と懸命に訴えたのだ。



当時やっとラジオが普及してきた頃で、もちろんテレビなどない。
“映像” といえば (劇、ニュースを問わず) 映画しかなかった。
国民は、毎週のように映画を観に行った。
だから、映画の影響力は、今では想像できないほど絶大だった。
そんな中、「バル急」を観た者は皆、その強烈な“ジョンブル魂”に
打ちのめされた。

 

老婦人.jpg


老婦人(デイム・メイ・ウィッティ)が、別れ際 若い二人にきっぱり
私はどうなってもいいの。それでヨーロッパが救われるなら
と言った言葉は、そのままヒッチコックのメッセージと言っていい。
英国民はそのセリフを聞いてショックを受けた。
自分たちの “エゴ” を恥ずかしく思ったのだ。


世間の反発は当然ながら あった。
そしてついには 右派の嫌がらせ、脅迫などもくるようになる。
ヒッチコックやその家族が身の危険を感じることも度々だったが、
この映画に世論が急騰したこともまた確かだった。
皮肉にも 彼は、ナチス以外に 『内なる敵』 とも戦わざる得なかった。
しだいに彼は、“ほされ気味”の生活を余儀なくされていく。

ハリウッドの大物プロデューサー、D・O・セルズニックは、1939年、
「バル急」を観て唸り、ぜひこの男をハリウッドに招きたいと思った。
折りしも ロンドンは、ドイツ軍の空襲が日々激しくなりつつあり、
撮影所にも その被害が及んでいて、ヒッチがハリウッドの招きに
応じる状況は整いつつあった。



それから1年足らずで、ヒッチコックは渡米を決断する。
この男は、映画が思うように撮れない現状では、このままイギリスに
いてもタダのお荷物に過ぎないことを自覚していた。
“無為徒食” は、彼の望むところではなかった。

レベッカ.jpg

1940年、アメリカに渡ったヒッチコックは、いきなり 「レベッカ」で
アカデミー作品賞を獲得する。
ヒッチコックは受賞に際して、「オスカーはセルズニックの栄誉であって
私の栄誉ではない」 と淡々と語り、特に喜びを表すこともなかった。
もともと 「レベッカ」は、アメリカに招いてくれた大物セルズニックへの
“恩返し” のつもりで撮った映画だったからだ。

この男には、他にどうしても撮らねばならない映画があった。
海を隔ててはいても、愛国心に燃える男の心には、
ヨーロッパ各地で苦しむ同胞を救いたいという激しい気概が
横溢していた。
ヒッチコックは、文字通り眠る時間を削って頑張った。
あとにも先にも、彼が、これほど血相を変えて火の玉のように
働いたことはなかっただろう。
「レベッカ」と同じ年、映画は完成した。 「海外特派員」だ。


海外特派員.jpg 


欧州人だけでなくアメリカ人もまた、この映画に心を動かされた。
ナチスの暴虐に対し、果たしてこのまま見て見ぬ振りを続けてもいいのか!
と自問自答する人が増えていった。
反ナチの気運が高まるのに時間はかからなかった。
映画の力は偉大だったし、民衆は敏感にそれに反応したのだ。

しかもそれは、同じ年に公開されたチャップリンの 「独裁者」 に
対する反応とは 微妙に違うものだった。

独裁者1.jpg


ルーズベルト米大統領は側近に、「『独裁者』は面白いが 冷や汗
ものだ。対して 『海外特派員』には素直に心打たれるものがある」
と述べたという。
「独裁者」が余りにも鋭く攻撃的だったため、極力ドイツとの衝突を
避けたいと考えていた大統領には きわめて“体に悪い”映画だった
のだろう。          

ヒッチの “魂の傑作” に衝撃を受けたのは ハリウッドの映画人も
同様だった。 
特に 同世代の ウィリアム・ワイラーは、「バルカン超特急」や
「海外特派員」 に強い衝撃を受けた。
そして、「俺にも何か出来るはず……これら傑作に負けない映画、
少しでも肉迫できる映画を撮りたい」 と熱望した。



こうして 1942年、ワイラーは  ついにその思いを実現させた。
「ミニヴァー夫人」 である。
製作にあたって ワイラーは、「バルカン超特急」で老婦人を演じていた
デイム・メイ・ウィッティ を わざわざイギリスから呼び寄せ、重要な役に
起用した。
彼が、いかにヒッチコックに一目置いていたかを物語るエピソードだ。
この年、「カサブランカ」も製作され、ヨーロッパの窮状を強く訴えた。

いずれにしても、 「バルカン超特急」や「独裁者」を見る際には

ヒトラー何するものぞ!
ナチスなんかに負けてたまるか!

と、英国が生んだ偉大なる才能、ヒッチコック と チャップリンが
映画を武器に命がけで戦っていた という歴史的事実を、折りに
ふれて思い出してもらえるとうれしい。

◆ 

 ヒッチコック.jpg
ヒッチ1.jpg

http://cinema.intercritique.com/movie.cgi?mid=2005


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びっけ

読み応えのある記事に感服しました。
「フライトプラン」は勝手に「パニックルーム」の二番煎じだろうと思い込んで観ていません。
そうですか、あの「バルカン超特急」のリメイクだったのですね。
「バルカン超特急」は観ています。
骨太のヒッチコックらしい映画だという感想をもっていました。
しかし、今回、土方さんの考察(時代背景、オーストリアとナチス・ドイツ、ヒッチコックの思い)が深くて、ハッと目を開かされた感じがします。
早速、「バルカン超特急」を見直してみたいと思います。
★ 個人的には「レベッカ」も大好きな映画です。原作の雰囲気を損ねることなく、原作以上の余韻を残している名作だと思います。
by びっけ (2007-03-17 14:19) 

Labyrinth

こんばんは~ 久々にお邪魔致しますっ
今頃「フライトプラン」? と思って拝見しましたら、なんと奥深い考察・・・!
最後まで興味津々で読ませて頂きました。 流石!土方歳三殿!

「バルカン超特急」 今度是非観てみますね!
確かに邦題はセンス無いですね  ┐( ´ー`)┌ 堅すぎです!
中身を知らない私などスルーしちゃうところですよ(苦笑)
by Labyrinth (2007-03-17 22:42) 

流星☆彡

「フライトプラン」に そんな裏事情が あったとは。。。
公開当時 映画館で観て、旧HNでブログ記事UPも してたんですが、
私の感想も 「アラブ人に謝れ!」and…「飛行中の行動としたら、他乗客や
(善意の)乗組員にとって 危険極まりない暴挙で、もし自分や自分の家族が
乗ってたら、あんな女 許さん!(`´)/」…だったのを 思い出しました~。(^^ゞ
「バルカン超特急」←実は 高校生の頃、早稲田の名画座で観た記憶が!
でも よく覚えてなかったりする現実。。。((+_+)) 私も この記事を機会に
見直してみます♪p(^_^)/
by 流星☆彡 (2007-03-18 03:47) 

Hiji-kata

●びっけ様  お久しぶりです!
>「F.P.」は「パニックルーム」の二番煎じと思い込み・・・・・

いいえ、その“お見立て”は間違いじゃないです。
かるく 「パニックルーム」の二番煎じでした(笑)
そう思われたくなかったら、娘から息子に代えてるでしょうし。
厳密に言えば、「バル急」+「パニックR」=「F.P.」となる
かも知れませんが。。。。(^^)v
この第二弾、決して柳の下にドジョウがいたとは言い難い
出来ではありますが、一見の価値はあると思います。
と言うのは、主演女優対決という観点で見れば、明らかに
ジョディ・フォスターに軍配があがっているからです。
とにかく、もの凄い熱演でした(笑)
でも、その熱演が有機的に全体の出来に作用するとは限
らないところに、映画作りの難しさを感じたりしました。 
導入部だけ見れば、かなり面白くなりそうな素材だったのに
なぜか着地に失敗して、文字通り「胴体着陸」 & 炎上した
ような、そんな感じでした。(って、どんな感じだ?)
(追伸)
「レベッカ」も大好きですよ~♪
よく同時期に作られた「風とともに去りぬ」と比較されますが
ボクは圧倒的に「レベッカ」派です。
よく練られた脚本、抑制の利いた的確な演技指導、流麗な
カメラワーク、凝った照明などなど、どれをとってもアカデミー
作品賞にふさわしい傑作でしたね。
by Hiji-kata (2007-03-18 04:37) 

Hiji-kata

●Labyrinth様   いらっしゃい!
「邦題はセンスないし堅すぎて、中身を知らない
とスルーしちゃうところ」・・・・全くおっしゃる通りです。
この題名で、どれほど多くの映画ファンが通り過ぎて
いったことでしょうね。
まさに「ノンストップ・バル急」です(笑)
噂によると「邦題命名者」は、「水野晴郎」だそうです。
彼は、もともと洋画配給会社を経営していた人なので
単なるうわさでもないような気がします。
事実なら、ぜひ国民に謝ってほしいもんです(笑)
“名付け親”だからなのか、彼の最も思い入れの激しい
映画がこの「バルカン超特急」で、惚れたあげくに
「シベリア超特急」なる珍妙な映画まで作ってしまった
などと聞くと、もはやその入れ込みぶりが気味悪くて、
とても天国のヒッチコックには報告できません(苦笑)
by Hiji-kata (2007-03-18 09:46) 

Hiji-kata

●流星☆彡様 
痛みを押して、長い文章にお付き合い頂き
誠に恐縮です。。。。。m(__)m

>「バルカン超特急」←名画座で観た記憶が!
う~ん、この映画をご覧になっていたとは・・・
これ見てる人、意外に少ないですからね。
貴女は筋金入りのシネマの徒ですね(^^)
ところで今日の体調はいかがですか?
痛みが収まるまではPCを離れて、DVDなり、
読書なり、散歩なり、しばしのんびりと日々を
送られますように・・・・・ブログを書く場合でも
短い記事で済ませ、様子を見るようになさって
下さい。 古い映画をまとめて見るチャンスが
めぐって来たと “前向き”にとらえて、楽しく
頑張って頂きたいです(^^)/
by Hiji-kata (2007-03-18 11:07) 

ノリ

こんばんは。ブログにコメントいただきありがとうございました♪

フライトプランは予告で気になったものの観てません。リメイクだったんですね・・・。

>導入部だけ見れば、かなり面白くなりそうな素材だったのに
なぜか着地に失敗して、文字通り「胴体着陸」 & 炎上した
ような、そんな感じでした。(って、どんな感じだ?)

↑この解説で私は「フォーガットン」を思い出しました^^
あれもまさにそんな感じでした・・・
「フライトプラン」今からでも観る価値ありますかね?
それとも「バルカン超特急」を先に見たほうがいいかしら。
邦題の命名者が「水野晴郎」ってなんか納得!
by ノリ (2007-03-18 20:51) 

Hiji-kata

●ノリ様  いらっしゃい!
ご訪問 & コメントありがとう。

>「フライトプラン」今からでも観る価値ありますかね?
>それとも「バルカン超特急」を先に見たほうがいいかしら。

ぜひ同時にご覧下さい(^^)
by Hiji-kata (2007-03-18 22:37) 

こんにちは!
フライトプランはとても印象に残っている作品だったので、おおっ!と思いながら拝読しました!
興行成績のことも、リメイクだったことも何も知らなかったです〜!
とにかく、ジョディ・フォスターの熱演に心を打たれたのでした。
ただ、あまりにも孤立無援で、頭のおかしい人扱いされてるところとか、見ていて辛すぎましたけどねぇ・・・^^
あと、事件の必然性を感じにくいとか、ラストの落とし所とか、ちょっと釈然としない感じが残ったような気はします。
私はわりとお手軽に感動してしまうタイプなので、とにかくジョディの演ずる母親の力強さには感服してしまいました。
「宇宙戦争」を見た時も、トム・クルーズの演じた父親に、似たような感動を受けたものです。
ハリウッド的な母親像・父親像なのかもしれませんが、自分が同じ状況下に置かれたら、我が子のためにどこまで出来るかな〜と、考えさせられます。
by (2007-03-19 15:15) 

チヨロギ

土方さん、こんばんは。
「フライトプラン」は観ていないのですが、ジョディ・フォスターがプロモーションで来日して話題になったのを覚えています。
でも、これがヒッチコック映画のリメイクであり、しかもそれをひた隠しにしているだなんて、思いもしませんでした。
歴史的背景からヒッチコックの想いまで、相変わらず土方さんの記事は勉強になることばかりです。ありがとうございます。
「バル急」と聞いて「シベ超」を連想してしまう不届き者ですが(笑)、「レベッカ」は子どもの頃にテレビで観て、強烈な印象を受けたのを思い出します。
あれから何度も「もう一度観たい」と思ったのに、こんなに年月が経ってしまいました。バル急とレベッカ、どっちもちゃんと観てみたいです。
by チヨロギ (2007-03-20 04:41) 

Hiji-kata

●梨花先生
お情けは無用!です。
ホントに納得されるまで「ナイス」は要りません。
「OK!」が頂けるまで、ビシビシ鍛えて下さい m(__)m
もちろん、何度でも“書き直し”しますよ(^^)/
               「日本一不器用な男」より
by Hiji-kata (2007-03-20 08:58) 

うわわわ〜〜〜!大変失礼いたしました!(><)
自分の想いにとらわれすぎ&コメント書くのに必死で、押し忘れですよぅ〜〜〜;;
心は「ナイス10連発」でしたのに……あうぅ;;
こんな、トンマでお間抜けな私にどうかお情けを〜〜☆
by (2007-03-20 10:34) 

Hiji-kata

●梨花様
たびたびのご訪問 ありがとうございます。
えっ! 深い意味はなかったんですか。 ホッ(^^)
でも、却ってよかったです!(^^)v
全ての文章を読み直したり、加筆修正などを
やってみて、前よりは少しマシになりましたし、
ほんとに感謝です。
「もつ鍋」の代わりに「ブルーレイDVD」を飾ったら
なんと存在しないと思われたレビューがその中に!(^^)/
記事の最後に「号外」で載せておきましたので、
よかったら、のぞいてみて下さい。
まったく、人生何が幸いになるか分かりませんね(^^)

>とにかくジョディの演ずる母親の力強さには感服。
>「宇宙戦争」でトム・クルーズの演じた父親に感動。
むむっ、両方観たんですね。ボクも観ましたが、両作品を
こうやって並べて論ずることは全く考えてなかったので、
軽く頭を殴られたようなショックを覚えました。
斬新で興味深い説です。さすが梨花先生ですね(^^)
名画座などで、この2本立でやっていたらすごい人気に
なると思うし、実際観たいですね(^^)
by Hiji-kata (2007-03-20 12:29) 

Hiji-kata

●チヨロギ様  いらっしゃい! 

>「バル急」と聞いて「シベ超」を連想してしまう
あははは・・・・・チヨ様、面白すぎです。
何でもない言葉たちが、チヨ様の手にかかると、
パッと面白くなってしまうのはなぜでしょうね。
真夜中、多くのおうちを訪れては、言葉たちに魔法の
粉を振りかけ生命を吹きこむ「チヨの魔法使い」に乾杯!

>「レベッカ」は子どもの頃観て強烈な印象を・・・・・
そ、そんな子ども、滅多にいてませんよ~♪
チヨ様、“神童”やってましたね(^^)v
名作を観て強く感動した思い出は、チヨ様の少女時代、
その当時から感受性が尋常でないことを記したアルバ
ムの1ページ。
その時代は、チヨ様にとって「魔法使いの修行時代」
だったのではないでしょうか(^^)
by Hiji-kata (2007-03-21 00:04) 

フライトプランは、彼女の一種鬼気迫る行動が印象的でした。
ご紹介の映画の数々も観てみたいです。
つくづく映画って奥が深いなぁと、記事を読んで感じました。
by (2007-04-26 02:39) 

Hiji-kata

みさき様  いらっしゃい!
「フライトプラン」 の大かたの評判は
決して良いものではありませんでした。
しかしボクには大いに勉強になりましたし
いろんなことを考えさせられました。

この映画は、一般の観客はもちろんのこと、
演技者を目指す者、映画製作・監督を目指す者にも、
多くの貴重な材料を提供していると思います。
そうでなければ、わざわざここに取り上げる気持ち
にはならなかったと思いますよ(^^)
by Hiji-kata (2007-04-26 14:06) 

まみりん

こんばんは。ご無沙汰しております。
最新記事一覧で「フライトプラン」の秘密 って見て、え??秘密ってなんだろ~な軽い気持ちで覗いたら・・・・・
すごい!!

リメイクだったんですね。あの本も、私はてっきり原作本だと思い込んでました。(読んでいませんが)
ワンコインで買える『バル急』、見かけたら購入して観てみますね。
同時に観て、比較もしてみます。
by まみりん (2007-05-18 22:17) 

Hiji-kata

まみりん様  お久しぶりです!
こちらこそ ご無沙汰しておりました(^^)
先日、地元の本屋で 500円の「バル急」を見つけ
手に取ってみたら、「水野晴郎/総監修」とありました。
そこには「私が輸入し『バルカン超特急』と名付けた」と
しっかり書いてありました(笑)
でも画質は、これまで見た中では一番良かったような。
さすが輸入元。いいネタ使って商売やってます(^^)v
by Hiji-kata (2007-05-19 16:31) 

YaCoHa

はじめまして。びっけさんの記事のコメント欄でアイコンを見て(?)
おじゃましました。スゴイ深い映画批評、びっくりしました。(素晴らしい!)

「フライトプラン」は「トンデモ・・・」ってほどじゃありませんが展開に問題
がある、といった批評はよく見ましたが、リメイクの話は知りませんでした。
私自身、この作品は程々面白く鑑賞できたのですが、ヒッチコックの方も
観たくなっちゃいました。

でもショーン・ビーンって、こういう(暖かい)役もできるのね、って思った
作品でした。
by YaCoHa (2007-11-08 00:38) 

Hiji-kata

この映画、予告編が余りにも良く出来ていたので、皆さん
大きな期待をいだいて観に行かれたんでしょうね。
いや、本編も 中盤過ぎまでキズらしいキズもなく、おっ!
これはいけるぞ、と思いながら観ていたのですが(笑)
問題は、広げた風呂敷が大き過ぎたのか、それとも いびつ
だったためか、きれいに畳めなかったことですね(^^) 
nice!ありがとうございました。
by Hiji-kata (2007-11-08 18:57) 

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